【RC住宅は本当に建てられなくなるのか? ー 高騰する建設コストの中で私たちができること】
最近、SNSやニュースで「コンクリートの建物はもう造れなくなる」という話を目にする機会が増えています。
今日の新聞記事でも触れられているように、コンクリートをはじめ、木造や鉄骨造の構造材の値上がりは続いています。また、建築資材の価格は、この数年で30~80%もの値上がりを見せました。加えて、人件費やエネルギー費の高騰も建築業界に大きな影響を与えており、大規模な建設計画の中止や見直しが相次いでいます。つまり、コンクリートの建物だけでなく、すべての住宅が高くなっているのです。
■ RC住宅の未来はどうなるのか?
鉄筋コンクリート(RC)住宅は、耐震性・耐久性・防火性に優れた構造であり、特に都市部ではその価値が高く評価されてきました。しかし、資材の高騰や職人不足によってRC建築の原価は上昇を続けており、マンションやビルの開発計画も予算を大きく上回り、大手ゼネコンが請け負いを拒否するなど、大型案件や投資物件は縮小傾向にあります。これは民間工事だけでなく、公共物件にも波及しています。実際、東京・五反田の複合施設「TOCビル」の建て替え計画の見直しや、マンション分譲戸数の減少など、業界全体が厳しい状況にあることは確かです。
このような大型物件が次々と中止や延期に追い込まれているため「コンクリートの建物はもう建てられなくなるのでは?」という声が上がっています。では、個人邸であるRC住宅はどうでしょうか。事実、木造や鉄骨造と同じように年々高くなっています。つまり全ての建築が高くなっているのです。
■ それでもRC住宅を建てる理由
このような状況下でも、RC住宅を求める声は根強く、私たちR-LABEL(アールレーベル)への問い合わせも急増しています。
確かに様々な媒体で、さらなる価格上昇が懸念され、RCに限らず建築するなら早めが良いと騒がれています。それとは別に、長期的な価値を考え、RC住宅を希望されるお客様が増えているのは事実です。特に、都市部での土地利用や耐震性能を重視する方々にとって、RC住宅は今後も魅力的な選択肢であり続けるでしょう。
RC住宅は、特に土地価格が高いエリアで建築を希望されることが多い傾向にあります。
これは、日本の建築業界に根付く「スクラップ&ビルド」という悪しき文化を理解し、それを避けたいと考える方々の価値観の表れではないでしょうか。
つまり、価値のない住宅を建てて早期に建て替えるのではなく、価値の高い住宅を大切に長く使うという考え方が広がっているのです。
特に高級住宅街では、安全性・資産価値の高さに加え、唯一無二のデザインを持つ住宅が求められます。
例えば・・
「1億の土地に1億の住宅」—— しかし、それが単に合計2億の価値というわけではありません。
作品のような建築物がそこに存在することで、その土地の価値はさらに高まり、唯一無二の存在感を放つのです。
しかし、これは決して高級住宅街に限った話ではありません。
郊外の、決して立地が良いとは言えない場所でも、RC住宅はその地域に新たな価値をもたらします。
実際、とある郊外のお住まいの地主様は、畑が目立つ寂しかった場所に、RCの自宅を建築して、隣には賃貸マンションを。そのマンションの1階にはお洒落なテナントを誘致しました。寂しかったエリアは活気にあふれ、その周辺には多くの賃貸物件や大型スーパーが建てられ、病院や薬局も建築されています。一人の地主様が地域の価値を高めた素晴らしい事例です。
その土地の持つポテンシャルを最大限に引き出し、その場所だけが放つ輝きを生み出す。これが付加価値の高い建築の魅力です。
■ マンションが高すぎる問題
ご存知の通り、分譲マンションがあまりに高騰しています。首都圏エリア、特に都心のマンションは、建築費高騰に比例する以上の高値を付けています。需要があるから値上がりが続いたのですが、当社の不動産部が分析しても異常だということが分かります。分析すると、都心のマンションは、建築費の値上がり以上にプレミア価格が大きくのしかかっています。結果、土地付き戸建住宅が割安となり、マンションの需給バランスが崩れつつあります。この異常を消費者は気づき始めています。
■ 私たちができること
確かに建築コストは上がっています。しかし、私たちは仕入れ時期の調整や適正な価格交渉を行いながら、できる限りコストを抑えつつ、高品質なRC住宅を提供し続けます。また、当社には建材商社の事業部があり、サッシ、ガラス、床や室内ドア、各種内装建材、キッチンやユニットバス、多くの建築資材や製品をメーカーから直接仕入れて、大手ゼネコンやハウスメーカーに販売しています。今こそ、この購買力を最大限に活かして、R-LABELを求めるお客様に還元いたします。
市場全体では工事の延期や計画変更が相次いでいますが、私たちは単に「建てる」だけでなく、建設プロセスの最適化を図りながら、お客様にとって最良の選択肢を提案することが使命だと考えています。
資材価格の高騰や人材不足といった課題があっても、RC住宅はこれからも求められる存在です。
作品は、単なる資産価値を超えて、人々の暮らしやその街の価値をも高める。
私たちは、変わる市場の中でも、RC住宅の価値を最大限に活かしながら、お客様にとって最適な住まいを提供し続けていきます。
そして、今まで通り適正価格をしっかりと継続いたします。
RCが本物の住宅、本当の資産。R-LABELはその夢を実現します。