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【コラム】タイにポルシェマンション. 77億円の邸宅が誕生する





ポルシェマンションが教えてくれる「富裕層レジデンス」の次の一手|R-LABEL


■ ポルシェマンションが教えてくれる「富裕層レジデンス」の次の一手
――タイ・バンコクから東京へ、そして R-LABEL のRC邸宅へ

ポルシェデザインマンションの全景イメージ・これら美しい画像すべてはPORSCHEWEBサイトより
ポルシェの世界観をまとった超高級レジデンスの全体像(イメージ)

2028年、バンコクのスクンビット38に、わずか22戸・1戸最大5,000万ドル(約70〜77億円)という、常識外れの価格帯のマンションが完成します。
その名も「Porsche Design Tower Bangkok」。ポルシェの名を冠した、アジア初の“ポルシェマンション”です。

このニュースは、「タイのどこかすごいマンション」以上の意味を持っています。
これは、富裕層のマネーがどこを向いているのか、ディベロッパーが何を狙っているのか、そして東京・日本の富裕層にとって、どんな住まい方の可能性が広がっているのか――その“方向性”を、かなりはっきりと示す象徴的なプロジェクトです。

このコラムでは、

  • なぜタイで、ポルシェなのか(ポルシェ狙い・タイ狙い)
  • 世界のディベロッパーが一斉に走り始めた「ブランドレジデンス」という戦略
  • すでに東京でも始まっている超ラグジュアリーレジデンスの潮流
  • そして、日本の富裕層にとっての“もう一つの答え”としての
    「自分だけのポルシェマンションを、日本でRC戸建として建てる」という選択肢

を、R-LABEL の視点から整理してみます。

1. バンコクに現れた「ポルシェ・デザイン・タワー」というモンスター物件

マンション全体像と基本スペック

Porsche Design Tower Bangkok は、バンコク都心・トンローエリアに隣接するスクンビット38という一等地に建つ、21階建て・22戸だけの超少戸数レジデンスです。

– 戸数:22戸(デュプレックス/クアッドプレックスの“Sky Villa”)
– 専有面積:おおよそ 525〜1,135㎡
– 価格帯:1,500万〜4,000万ドル(報道によっては最大5,000万ドルとされる)
– 竣工予定:2028年末
– ディベロッパー:タイ大手のアナンダ・デベロップメント
– ブランド:Porsche Design(マイアミ・シュツットガルトに続く世界3棟目)

もはや「高級」ではなく、「ウルトララグジュアリー」あるいは「コレクターズアイテム」に近い世界です。

バルコニーにプールを備えたポルシェマンション外観
バルコニーにプールを備えた、立体的なファサード構成。

ポルシェオーナーの“情熱空間”として

公表されている情報を読むと、ただの“高いマンション”ではなく、

  • 車と一体になったライフスタイル
  • コレクターとしての誇り
  • 同じ趣味・価値観を持つ人たちとの「クローズドな社交場」

として設計されていることが分かります。

同じポルシェブランドのマイアミのタワーでは、愛車と一緒にエレベーターで自室横の専用ガレージまで上がれる「Dezervator(デゼルベーター)」が有名です。

ポルシェが並ぶガレージ空間のイメージ
愛車が主役になるガレージラウンジ。ガレージは“収納”から“舞台”へ。

バンコクのタワーは同じ仕組みではなく、螺旋状のランプウェイと共用ガレージを“パッションスペース”と呼び、車を“飾る場所”であると同時に、オーナー同士が集うラウンジとして設計していると報じられています。

つまり、ここは

「ガレージ付きマンション」ではなく
「車を中心にしたクラブハウスが、たまたまレジデンスの形をしている」

そんなプロジェクトなのです。

2. なぜタイなのか? ディベロッパーの「タイ狙い」

中価格帯が縮小し、富裕層が増えるタイ

タイでは、一般的な中価格帯以下の住宅マーケットが頭打ちになる一方で、富裕層・外国人投資家向けの超高級物件が次々と生まれています。

  • 仏バカラが自社ブランドの超高級レジデンスをバンコクで開発(4戸限定、1戸約42億円〜)
  • サンシリ、AP、オリジンなどタイ大手デベロッパーも、富裕層向けにシフト
  • 100万ドル以上の金融資産を持つ富裕層のタイへの流入も増加傾向

つまり、タイは

  • 富裕層が増えている
  • 高級住宅の供給も増えている
  • しかし“差別化された超高級ゾーン”はまだ成長余地がある

という、“ブランドレジデンス”を投入するには絶好の市場なのです。

バンコク=アジア富裕層のハブ

バンコクは、東南アジアの中でも

  • 医療ツーリズム
  • インターナショナルスクール
  • 高級ホテル/サービスアパートメント
  • 高級モール(ICONSIAM など)

が集積する「居住型ハブ」になりつつあります。

ここに「ポルシェマンション」ができるということは、

“アジアの富裕層が行き交う交差点の一つが、バンコクになる”

という宣言でもあります。

東京に住む日本人富裕層にとっても、

  • 日本拠点(港区・渋谷区・目黒区・世田谷の自宅)
  • アジア拠点(タイ・シンガポール・香港など)
  • リゾート拠点(ニセコ、沖縄、バリ島…)

という三拠点くらいの組み合わせは、今後ますます現実的なライフプランになっていくでしょう。

3. ポルシェ狙い:ブランドそのものが“不動産の付加価値”になる時代

ポルシェデザインの幾何学模様
幾何学的なパターンもブランドの一部。建築・内装・グラフィックが一体となる。

マイアミ・シュツットガルトでの実績

ポルシェブランドの不動産は、バンコクが3例目。先行するのは、

  • Porsche Design Tower Miami(2017年竣工、約60階、車エレベーター付き)
  • Porsche Design Tower Stuttgart(本社都市でのブランド旗艦プロジェクト)

です。

マイアミのタワーは、サッカー選手のリオネル・メッシが約8億円のユニットを購入したことで有名になり、
「車ごと部屋に上がれるタワー」として、世界の富裕層の間で“話題になること自体が価値”という存在になりました。

ブランドレジデンスというビジネスモデル

世界的に見ると、ポルシェだけでなく、

  • ベントレー・アストンマーティン・メルセデスなどの自動車ブランド
  • アマン・フォーシーズンズ・リッツ・カールトンなどのホテルブランド
  • バカラなどのラグジュアリーブランド

が「ブランデッドレジデンス(ブランド付き住宅)」として、不動産と組み始めています。

ディベロッパー側から見ると、これは

  1. 販売単価を跳ね上げるための「ブランドプレミアム」
  2. 世界中のブランドファンを顧客としてクロスセールする「ファンビジネス」
  3. 物件の希少性・ストーリー性を強化する「コンテンツ戦略」

の3つを一度に実現できる、非常に効率の良いビジネスモデルです。

そして、ポルシェ側にとっては、

  • 車だけでなくライフスタイル全体をデザインする
  • ブランドの世界観を「空間」として体験させる
  • コミュニティを形成し、超ロイヤル顧客を囲い込む

という、ロイヤルティマーケティングの究極形とも言えます。

4. 東京でも、すでに始まっている「ブランド×超高級レジデンス」競争

代表例:アマン・レジデンス東京/麻布台ヒルズ

東京でも、すでに“ブランドレジデンスの実験場”が動き始めています。

  • Aman Residences, Tokyo
    麻布台ヒルズ森JPタワーの最上階部分(54〜64階)、全91戸。
    Aman 初の独立レジデンスとして、アマン専用スパ(約1,400㎡)、専用ダイニング、24時間コンシェルジュなど、完全ホテルライクなサービス付き。
  • 同じく麻布台ヒルズ内の「Janu Tokyo」など、ホテルとレジデンスの複合開発

ここでも、

  • 価格レンジは“普通の億ション”とは違う世界
  • 高層×眺望×ホテルサービス×ブランド
  • 都心の一等地における、究極のシティライフ

がパッケージになっています。

日本の富裕層の「選択肢」が変わりつつある

こうした動きをまとめると、

  1. 海外ブランドレジデンス(バンコク・マイアミ・ドバイ…)を買う
  2. 東京のブランドレジデンス(アマンなど)に住む/投資する
  3. そして、自分専用にRC戸建や低層レジデンスを建ててしまう

という3つ目の選択肢が、かなり現実味を帯びてきている、と言えます。

「ブランド付きタワーを買う」か、「自分がブランドになる家を建てる」か――。
この“どちらを選ぶか”が、今後の富裕層のライフスタイルと資産形成の分かれ目になっていきます。

水平方向に伸びるポルシェデザインマンションのファサード
都市に対して「どう見えるか」を徹底的にデザインしたファサード。

5. R-LABEL が見る「真のラグジュアリー」とは何か

R-LABEL(アール・レーベル)は、相川スリーエフが提案するRC(鉄筋コンクリート)住宅ブランドです。
私たちが日々、都心の土地を歩き、斜面地を読み解き、構造と意匠を組み合わせながら感じているのは、

「真のラグジュアリーは、ラベルではなく“文脈”で決まる」

ということです。

“高いマンション”ではなく、“物語のある器”

バンコクのポルシェマンションも、麻布台ヒルズのアマンも、価格だけを見れば桁外れです。
しかし、彼らが本当に売っているのは「㎡単価」ではありません。

  • ポルシェを愛する人が、同じ価値観の仲間と過ごす空間
  • アマンの世界観に浸ったまま、東京で暮らすという体験
  • 「あのタワーの住人です」と一言で伝わる、ストーリーとステータス

つまり、「物語」と「時間の質」です。

R-LABEL が目指すRC住宅も、方向性は同じです。

  • 持ち主の人生観・趣味・仕事・家族構成
  • 東京という都市の文脈(眺望、斜面地、路地、商業との距離感)
  • 災害リスクと、シェルターとしての安心感

それらをすべて織り込んだうえで、

「この家は、この人以外には成立しない」

という状態まで設計しきること。
これこそが、R-LABEL にとっての“ラグジュアリーRC”です。

6. 富裕層は何を求めているのか?
「ポルシェ狙い」「タイ狙い」の裏側にある3つの欲求

世界のディベロッパーが、ポルシェやアマンと組んでいるのは、
単なるブランド好きの富裕層にアピールするためだけではありません。

その裏側には、次の3つの欲求があります。

  1. アイデンティティの表現
    ・「自分はポルシェの世界観が好きだ」
    ・「アマンの静けさが、自分の時間の軸だ」
    という“自分の物語”を、住まいとして可視化したい欲求。
  2. コミュニティへの属し方
    ・SNSの「フォロワー数」ではなく、
    ・同じ価値観を共有する少数の仲間とのオフラインなつながり。
    ポルシェオーナーだけが集うガレージラウンジは、その象徴です。
  3. ノイズからの隔離と、選択された喧騒
    ・街の喧騒からは隔離されつつ、
    ・自分が望むときには、世界中の都市やリゾートへすぐアクセスできる。
    バンコクのトンローや東京の麻布台は、まさにその「選択された喧騒」を提供します。

R-LABEL にご相談いただくお客様との対話のなかでも、
同じ欲求を、別の言葉で聞くことが増えています。

  • 「車と音楽と酒のことだけ考えられる地下空間が欲しい」
  • 「家族は安全に、でも自分の書斎は少しだけ“悪い大人の隠れ家”にしたい」
  • 「都心の眺望は欲しいけど、人の視線からは逃れたい」

これらはすべて、

「自分の物語を、生身の空間で完結させたい」

という欲求のバリエーションなのだと思います。

7. R-LABEL が提案する「日本版ポルシェマンション」のかたち

ディテールにまでこだわったポルシェデザインタワー最上階の外観
最上階のディテール。空の近くに置く「人生の舞台装置」としてのレジデンス。[画像はタイポルシェマンション]

では、日本の富裕層が東京(あるいは首都圏)で、
ポルシェマンションやアマンレジデンスに匹敵する体験を得るには、どんな選択肢があるでしょうか。

選択肢1:ブランドレジデンスを購入する

  • 麻布台ヒルズのアマンレジデンス
  • 他の外資系ホテルブランドのレジデンス
  • 近い将来、ポルシェやその他ブランドが東京で展開する可能性

「ブランドを買う」こと自体に価値を感じ、その世界観を丸ごと享受したい方にとっては、非常に魅力的な選択肢です。

選択肢2:海外のブランドレジデンスを持つ(タイ・マイアミなど)

バンコクのポルシェタワーのような物件を、セカンドハウスとして所有する選択肢もあります。
タイは、医療・教育・リゾートのバランスが良いエリアであり、富裕層の流入も増えています。

一方で、

  • 為替リスク
  • 政治・規制リスク
  • 相続・税務の複雑さ

といった“海外不動産ならではの宿題”も付きまといます。

選択肢3:自分専用の「ブランド化されたRC邸宅」を建てる

R-LABEL が心からお勧めしたいのが、この選択肢です。

  • 場所:世田谷・渋谷・目黒・港区・品川区など、東京の文脈を踏まえた土地
  • 構造:地震・火災・風水害に強いRC(場合によってはRC+木造の混構造)
  • デザイン:建築家と組みながら、
    “ポルシェ的”“アマン的”といった世界観を、自分だけの文脈で翻訳する

例えば、

  • 地下に愛車専用のRCガレージラウンジを設ける
    ・フロア一面にエポキシ塗装
    ・壁一面にポルシェの歴代モチーフ
    ・グラス片手に車を眺めるための、バーカウンターとシアターセット
  • 1階〜2階は家族のための“静かなアマン”
    ・天然石と木で構成された、水と光の中庭
    ・仕事から帰るたびに、少しだけリゾートの香りがする玄関ホール
  • 屋上は、東京タワーや富士山を視界に入れたプライベートスカイテラス
    ・ジム・サウナ・水風呂
    ・星を見ながら一人で過ごせる、アウトドアリビング

こうしたコンセプトを、
土地探しの段階から一緒に組み立てていくのが、R-LABEL の仕事です。

8. R-LABEL ができること:ディベロッパーではなく、「相棒」として

ここまでお読みいただいた方は、おそらく

  • すでにタワーマンションや一棟ビルを所有されている方
  • これから都心での住み替えを検討している方
  • あるいは、海外のブランドレジデンスも視野に入れている方

だと思います。

R-LABEL は、巨大デベロッパーのように「数百戸単位でタワーを建てる」ことはしません。
その代わりに、

  • 富裕層の方々と同じ目線で
  • 資産としてのロジックと
  • 趣味としての“遊び心”を
  • 一つのRCプロジェクトにまとめ上げていく

そんな“相棒”的な立ち位置で仕事をしています。

たとえば、こんなご相談からでも

・「タイのポルシェマンションを見てしまった。あれに対抗できる家を、日本で建てたらいくらくらいか?」
・「アマンレジデンス東京に憧れるけど、“自分専用アマン”を世田谷の斜面地で造ったらどうなる?」
・「相続対策もかねて、RCの賃貸と自宅を一体で作りたい。1〜2階は賃貸、上層は自宅+ガレージという構成はありか?」

こういう“もしも”の話からで構いません。
むしろ、そこから始めたほうが、面白い計画になります。

9. まとめ:ブランドを買うか、自分がブランドになるか

・バンコクの Porsche Design Tower Bangkok は、
「ポルシェ」というブランドと、「富裕層の情熱空間」を結びつける象徴的なプロジェクトです。

・世界的には、ポルシェ・ベントレー・アマン・バカラ…
様々なブランドがレジデンスと結びつき、
“ブランドに住む”という新しいステータスが生まれています。

・東京でも、麻布台ヒルズのアマンレジデンスなど、
すでに超高級ブランドレジデンスの時代が始まっています。

そのなかで、R-LABEL がご提案したいのは、たった一つのシンプルな問いです。

「ブランド付きのタワーを“買う”のか。
それとも、自分の人生そのものをブランドに仕立てたRC邸宅を“つくる”のか。」

もし後者に少しでも心が動いたなら、
それはもう、RC建築というフィールドに足を踏み入れ始めているサインです。

R-LABEL は、
タイのポルシェマンションや、世界のブランドレジデンスの情報も踏まえながら、

  • 土地探し
  • カーライフと一体化したプランづくり
  • 資産・相続の視点を織り込んだ事業性の検討
  • 建築家・構造設計者とのチーム編成

まで、ワンストップでお手伝いします。

タイの「ポルシェマンション」は、
単なる“遠い国のニュース”ではありません。

・富裕層の価値観がどう変化しているのか
・ディベロッパーが何を売ろうとしているのか
・そして、日本の富裕層がこれからどのような“器”を選ぶのか

を考えるうえで、とても示唆に富んだケーススタディです。

R-LABEL のRC住宅は、
そんな世界の潮流を冷静に眺めつつ、
東京という都市のリアリティに根ざした、
「あなただけのブランドとしての家」をつくるためのプラットフォームです。

ポルシェをガレージに並べるかどうかは、あなた次第。
ただ一つ言えるのは――

そのガレージとリビングと書斎と寝室を、
すべてあなたの物語に合わせて一から組み立てることができるのが、
R-LABEL のRC建築だということです。

バンコクのニュースが、東京での次の一歩を考えるきっかけになればうれしく思います。